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三桃シ倒語の日記

お前の枠にはまってたまるか

壺中堂、閉店

 

壺中堂(こちゅうどう)は、京都府にある小さな文房具屋さんである。

日常でよく使うもののみならず、高級文房具、アイディア文房具も揃っており、限られた売り場面積でバランスが整っていると感じる文房具屋さんのひとつである。

まさか、これが「ひとつであった」と表現する時が間近に迫っているとは知らなかった。

 

今日、私は「あるもの」を探しに、文房具の品揃えが豊富なロフト京都ミーナ店を訪れた。

 

しかし、残念ながら「あるもの」はロフトにはなかった。

明日別の文房具店なり大阪方面のロフトなり訪れて見つけようと考えていたが、

「そういえば、あの文房具屋さん……」

壺中堂を思い出し、道路を挟んで向かい側、右斜め、シャッターが下りていないのを確認し、横断歩道を渡っていった。

 

壺中堂は営業していた。いつもと同じように。

ただ、

「3月25日(火)閉店」

の張り紙だけが私の知らない壺中堂だった。

 

店内は人で溢れていた。各々、私のような文房具好きなのか、セール目当ての通りすがりなのか、そんなことは知ったことではないが、この中の人々は壺中堂に「何か」を求めているのは間違いないはずだ。

 

目当ての「あるもの」を探す。

あるとしたら、きっと奥のあの、多くのニッチな文房具がフックにかかっているあの棚である。

 

「あるもの」は、あった。

 

それを見つけた時、

「最後の最後で壺中堂に行く事ができて、本当によかった」

と思った。

 

ちなみに、「あるもの」とはこれである。

f:id:sanmomoshitogo:20140321234353j:plain

前回のブログ記事で取り上げた、カッター付はさみである。

今日までの約1週間、通販で注文するよりも近所の文房具店で買おうとしたが、探しても見つからなくて、やはりAmazonでポチろうと考えていた。そんな時、閉店間際の壺中堂で出会った。

 

運命の類を信じる性質ではないが、この時ばかりは、虫の知らせか何かが私を壺中堂へと運ばせたのか……?と不思議な気持ちを抱いた。

 

ウィンドウ越しに並べられたおしゃれな文房具を見て楽しみ、中に入ってユニークな文房具を発見してさらに楽しみ、迷って迷って買ってまた楽しむ。

 

私の中で「「当たり前」だった壺中堂が、「当たり前」でなくなる。

 

悲しい気分で壺中堂を去るのは最初で最後。

しかし、好きな文房具屋さんで目当ての文房具が見つかって、いつもと同じ、楽しい気分で去っていっても良いでしょうか。

 

今まで、本当にありがとうございました。