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三桃シ倒語の日記

お前の枠にはまってたまるか

枕を濡らしたくないから

勤務中以外、行き帰りの電車に乗っている時や自宅にいる時は涙を流している。

 

電車の中で顔色が悪かったら「大丈夫ですか」と声をかけられるが、俯いていて涙を流しても不思議そうな顔をされるだけで何も言われない。こういう時だけ都合良く世の中は回る。

冬は厭でも気分が落ち込む季節だ。

涙を流すのは現在進行形の自分の不甲斐なさではなく、未来進行形の自分の不安定さ故に、である。

誰かのものともわからぬ、吐き捨てるような「死ね!」という怒鳴り声、関わりたくない類の人間の意味をなさない金切り声、様々な声が聞こえては耳を塞ぎ、沸き起こる破壊衝動を抑えては頭を抱える。

 

「おでぐちは、ひだりがわです。」

 

朝早く目を腫らすと、降りる時にはハンカチが欠かせない。

陰鬱なスーツ達をかき分ける。

少しだけ大きな声を出す。

 

「おはようございます」

ありのままの私は死んだ。